変わりゆく世に面白く

中小企業診断士。ウエスト・アイ・ランドコンサルティング代表。会社員としてネットショップ支援業務に19年間従事の後山口県萩市へ移住。 地域おこし協力隊として従事しつつ独立。スモールビジネスとは何かを自ら実践しながら追求する。

カテゴリ:企業応援 > カイゼン・技術

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今日は3月11日、ちょうど9年前に東日本大震災が発生しました。山口県でも半旗が掲げられ、地震が発生した14時46には黙祷が捧げられました。今でもその時のことを思い出すと心が苦しくなります。しかし、日本では気候変動の影響も重なりその後も数多くの災害に見舞われています。

大きな災害への対応方法もここ数十年の間に大きく変化を遂げています。阪神大震災のボランティア元年にはじまり、東日本大震災のときのtwitterを利用した被災地の情報提供、近年では大型台風来襲時での大規模な計画運休など。すべて個や民間の判断で行われたものです。

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これには、情報技術の発展が大きく寄与しています。

たとえば茨城県古河市のドローン製造ベンチャーが開発したHarris Hawkというシステムを使うことで、個人が持っているドローンを使い、専用のアプリをインストールするだけで遭難者の捜索が行えるようになりました。

これは、アプリが捜索域周辺のドローン操作を自動で行い、遭難者をAIの力で判別し捜索を行うというものです。このように情報技術を利用することで、私たちは高度な操作技術や遭難者をみつける熟練の目も必要なく重要なミッションに参加できるようになってきているのです。

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ただしこれは、使われる情報が全て正しいという前提のもとに成立することです。前述のtwitterの例ではデマや不確かな情報がいつも流れてしまうのも事実です。ドローンの場合も自動操作のプログラムに誤りがあれば大きな二次災害を起こしてしまうことになりかねません。

利用できる情報が格段に増えた今日では、その情報の真偽を見極める能力も求められるようになります。嘘や不確実な情報をもとに行動しない慎重さも備えて初めて、皆がヒーローになれる時代が来るのだと思います。

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私の住んでいる街では鉄道は2時間に1本とめったに来ません。鉄道の姿を写真に収めようと思ったら時刻表をきちんと調べてからでないと、待ちぼうけを食らうことになります。

それでも、鉄道は時間通りにやってきて時間通り安全に人々を運んでいってくれます。これも車両故障などのトラブルが発生しないようにいつも点検と修繕が適切に行われていることの賜物です。


先日、日経新聞にJR西日本の岡山電車区でパンタグラフや車輪の自動検査装置が配備されるという記事が載っていました。線路脇にセンサーやカメラを設置して、車両が通るたびに自動的にデータが取得でき、これまでの目視による点検より2倍以上の頻度でデータを取得できるようになるそうです。

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鉄道の保全活動もかつては、故障したら修理するという「事後保全」の体制が取られていました。しかし、昭和30年代ごろから在来線の輸送力強化や新幹線の開業によりその精度向上がもとめられるようになりました。そのような背景から故障が起こる兆候を察知して部品の交換や修繕をあらかじめ行う、「予防保全」へと移行していきました。

予防保全を行うために大切なのがデータの取得です。部品がどのようにして劣化、損傷するのかそのメカニズムを解明し寿命を予測するためには、部品の形状や音、温度などのデータを取りその変化を観察することが欠かせません。

このようなデータの蓄積により私たちは安心して鉄道を利用することができているのです。また、一般的には事後保全は予防保全よりも膨大なコストがかかります。なぜなら修繕を行なうだけでなく、トラブル発生による信用の失墜や、それに対する関係者への補償を免れないからです。

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現在はIT化が進み、昔よりデータの利用が行いやすい環境にあります。データを正確に取得して分析し、それに基づいた適切な手立てを講じることが、これからの危機管理に求められるのは間違いありません。

日本経済新聞 中国地方版 3月4日付 「JR 西日本、パンタグラフ自動検査 岡山電車区」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56382340U0A300C2LC0000/

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萩市の地域おこし協力隊ではありがたいことに、住む部屋を用意してくれました。ただ、独り身の私にはワンルームの部屋があてがわれることに。写真からもわかるようにガラクタが捨てられない私は、これまで引っ越すたびに部屋を広くせざるを得ない状況でした。

今回は心を鬼にして、不用品を徹底的に処分して引っ越しに望みました。おかげ様でなんとか新しい部屋にすべての荷物を入れることができました。荷物が減ってみると生活がシンプルになってなんだか気持ちがいいものです。

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2020年1月9日付の日経一面に「縮む消費、ミニマリスト台頭」という見出しの記事が出ていました。1980年から2000年ごろにかけて生まれた「ミレニアム世代」は、モノを買い集めることに価値観を見出さず逆に極限までシンプルな暮らしをすることを理想としているのだそうです。

なにものにも縛られず身軽に生きる。なんとなくわかります。

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モノづくりの現場でも生産効率を上げるために、「整理」「整頓」「清掃」の3Sを掲げる会社は少なくありません。この中で最も大事なのは「整理」、すなわち不要なものを処分することです。その時に役にたつのが「赤札」と呼ばれる印です。

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私も今回の引っ越しの時に、持っていけない物に片っ端から目立つところに赤い養生テープを張っていくようにしました。赤い札が張られていることで処分をしなければいけないということが明確になります。毎日、赤札を目にすることになるのでリサイクルショップに電話したり、友だちに声をかけてみたりと、自然に具体的な行動に出るようになるのです。

私生活にしろ職場にしろ、不要なものに縛られず効率的に過ごすためには、まず「使わないものを捨てる」という意思表示を自らに投げかけるということが大事です。

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日本経済新聞 2020年1月9日(木)付け 朝刊より
「縮む消費、ミニマリスト台頭」
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO54193730Z00C20A1MM8000/

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先日銀行のキャッシュカードが折れてしまい、再発行の手続きをしました。すぐには発行できないとのことで昨日、郵送にて送られてきていました。が、案の定留守中に来たので不在票がポストに放り込まれていました。仕方なく郵便局に取りに行ったわけですが、こんな時はポストなりそのあたりに置いといてくれればいいのにと思います。(さすがに銀行のキャッシュカードはアカンか・・・)

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キャッシュカードは無理として、日本郵便は今年3月から玄関横に荷物を置きっぱなしにする「置き配」を開始するそうです。といってももちろん希望する人だけです。スタートアップ企業のYperが提供するオキッパというサービスで、専用の袋に荷物を入れて、受取人にしか解錠できない南京錠をかけて置きっぱなしにするというものです。

同社が昨年末に東京都内で行った実証実験では、とくに盗難などのトラブルもなく受取人、配達員双方からおおむね好評で、再配達を6割減らすことができたそうです。これを受けて正式に今年の3月から本格的サービスを開始する運びとなりました。

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ところで、この「置き配」という配達方法、これまでも駅や公共施設にある宅配ロッカーを利用する方法がありましたが、その利用率は内閣府のしらべてわずか0.7%にとどまっています。コンビニ受け取りという方法もありますがこれも11.4%と低調です。

これには、とくにインターネット通販ではユーザ登録をする際に自宅の住所を登録する人がほとんどで、宅配ロッカーやコンビニを指定しにくいことがあるのではないかと思われます。

日本郵便の「置き配」サービスについても、配達予告メールを受け取ってその返信で「置き配」を手配するという手続きをとることになるようで、日本郵便にIDを登録していない人には利用できないサービスとなっています。

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しかし、予め「置き配」を指定できるECサイトも世の中には存在しています。化粧品やサプリメントの販売を行うファンケルオンラインでは、配達先の置き場所として「玄関先」「ガスメーター」「自転車のかご」等といった7種類を選択することが可能です。

もし、日本郵便だけでなく「置き配」が常識になる時代が来たら、サイトの送り先として置き場所を指定する欄を作らなければならないことになるでしょう。

日本経済新聞 2019年2月6日(水)付 朝刊より
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO40919320V00C19A2TJ3000/ 

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そういえば最近、ヤマト運輸の緑色の宅配便トラックを見かけなくなった気がします。注意を凝らして街を見てみると黒地に黄色ナンバーの軽のミニバンが宅配を行っていることに気が付きます。どうやら彼らの活躍もこの状況変化の一端を示しているようです。

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インターネット通販の広がりにより運送業界の人手不足が深刻になるにつれて、大手の運送事業者による宅配が困難になってきています。アマゾンでは、ヤマト運輸が撤退して以降、中堅中小の運送業者を組織化した「デリバリープロバイダ」を立ち上げ、配送を行っています。

一方、中小の運送会社が自ら寄り合って宅配事業を開始する動きもあります。その一例が「ラストワンマイル協同組合」(府中市)です。ラストワンマイル協同組合では集荷、一次仕分け、横持ち、二次仕分け、配送と運送の各段階の途中からでも業務を請け負う体制を取り運賃を据え置く仕組みとなっています。

ラストワンマイル協同組合のサービスエリアは現在、首都圏の1都5県に限られていますが、このたび大手・有力運送会社が出資するコラボデリバリー社との提携により全国配送を開始すると、日本経済新聞が報じました。ラストワンマイル協同組合では、大手運送会社が取り扱わない250サイズ(3辺合計が250cm以上)も扱っており、大型家具や自転車を販売する通販会社の活用も期待されるとしています。

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日本の宅配事業は、ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便の大手3社による寡占状態にありますが、こうした中小企業の連合体が活躍することによって、配送料金に柔軟性が生まれてくる日もやってくるのかもしれません。

日本経済新聞 2019年1月9日(水)付 朝刊より
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO39790680Y9A100C1TJ2000/

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