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私は昼食はいつも外に食べに行くのですが、一杯で入れなかったり、雨が降っているときなどは職場まで運んできてくれるといいのにと思うこともあります。ただ、配達をしてくれるお店というのは近くにピザ屋くらいしかないのでそんなのは夢のまた夢です。

と、思っていたら東京でウーバーテクノロジーが飲食店の料理宅配サービス「ウーバーイーツ」を開始すると発表しました。配達員として登録する隙間時間を使って収入を得たい一般の人が料理を届け、スタッフの増員なしに宅配サービスを開始できる飲食店が導入に踏み切り、消費者は自宅や職場でそうした飲食店の料理を楽しめる。まさに夢のようなお話です。

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ウーバーの強みは、注文の受付、注文の通知、配達員の手配、配達状況の確認、配達員の評価などをスマートフォンなどのアプリで行える仕組みを持つこと。こうしたシステムを武器に「出前」サービスに革命を起こそうとしています。

当面の課題は、品質面では配達員の配達技術の向上、デリバリの面では登録配達員の安定的な確保、コスト面では配達料の徴収も見据えた適正な収益の配分にあります。

しかし、技術の向上には配達員のモラール向上が必要であり、登録配達員の確保にも登録へのインセンティブが必要となります。つまり、配達員への配分が魅力的でなければ事業の継続は難しくなるのではないかと思われます。

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高齢者家庭への宅配など社会的な意義も加えれば、半ばボランティアとして内面的なモチベーションを高めることができるかもしれません。都市部だけではなく、高齢化が進む地方にこそこうしたサービスが必要であり、その方が事業としては継続できる可能性があるのかも・・?

日本経済新聞 9月29日(木)付 朝刊より
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ28HZE_Y6A920C1TI5000/