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先日自転車を買い替えました。前のママチャリは一緒に京都・奈良を廻ったり思い入れの深いモノではあったのですが、ペダルを踏むと軋んだ音がして、修理屋にも匙を投げられてしまったのでやむなく新品を買いました。
これがまたスイスイ走る優れもの。見るとSHIMANO Equipped と書かれています。そう、あの「シマノ」の部品が使われた自転車だったのです。

しかし、当のシマノは2016年12月期の連結業績予想を下方修正したとのことです。主力の自転車部品の販売が、中国や欧州で落ち込み、流通在庫の調整に時間がかかっているとのこと。そんな中でも、島野容三社長は「長年の経験から判断し、来春には速度に戻ってくる。」と予想しています。

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地域別の売り上げで最も減少率の高かった中国では、景気減速によりスポーツ自転車の販売不振などにより34%の売り上げ減となりました。スポーツ自転車等のいわゆる高級財は景気の影響を受けやすく、好景気時に出回った流通在庫の解消には時間がかかるとみられます。

ついで売り上げ減少の大きかった欧州では、英国のEU離脱問題の影響が懸念されるところですが、欧州拠点における英国の割合は低く、「影響はない」と島野社長は語っています。欧州通貨安の影響も円建て・ドル建ての出荷でリスク回避し、為替の影響のない欧州内の生産拠点では、生産形態を変えることなく継続して生産をするとのこと。

今後の展開として新製品「油圧式ディスクブレーキ」を市場に投入し、新たな需要を呼び起こして売上回復を目論んでいるようです。そのために本社工場や下関工場に生産ラインを新設し稼働させるようです。

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もっとも、販売が拡大するかどうかは、中国や欧州の景気が少なくともスポーツ自転車が買われるくらいまで回復していることが条件となりそうです。

日本経済新聞近畿版 7月27日(水)付 朝刊より
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO05301260W6A720C1LDA000/