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私とある会社の株主で、毎年その会社の株主総会に行って、生意気にも何か一つ社長に質問して帰ってくるということをしてました。その会社の社長さんはいつも私の不躾な質問にも丁寧に答えてくださったのをよく覚えています。

株主総会というのは、どんなに大企業でも経営陣にとっては緊張する瞬間であるようで、その会社においても取締役の方々が神妙な面持ちで訪れた株主たちの前で座っていたのが印象的でした。

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今年の5月24日は、小売業に多い2月決算の会社の株主総会のピーク日で、セブン&アイ・ホールディングスやイオンなどが総会を開きました。株主からは特に人手不足に関する質問が飛び交ったようです。

イオンではネット通販の強化と物流現場の人手不足についての質問があり、「注文が多ければ人を増やす」と採用に対して慎重な姿勢を示した対し、セブン&アイでは省力化につながる「無人店舗」への質問があり、「お客様が店に足を運ぶのは温かい接客があるから」と、雇用に対して対照的な回答を示しています。

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その違いは両者が強みとしている小売形態の利益構造からきています。イオンの主力であるGMS事業の18年2月期の営業収益3兆円あまりに対し営業利益約105億円(0.3%)。対するセブン&アイの国内コンビニエンスストア事業の営業収益9,286億円に対し2,452億円(26.4%)と、営業利益率に大きな差があります。

すなわちセブン&アイのコンビニエンスストアの方が徹底的な効率化を図りつつ接客を維持する体力を持っているということがいえます。削れるところは削り、接客には手を抜かないことこそ儲かる秘訣なのかもしれませんね。

日本経済新聞 5月25日(金)付 朝刊より
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30908460U8A520C1DTA000/