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私の住む街には変わったレンタサイクルがあります。観光地のレンタサイクルといえば、駅で自転車を借りて帰るときに返すというのが普通ですが、ここでは逆に家に帰ってきたときに借りて次の日出かけるときに返すというシステムです。つまり、通勤用に自転車を保有する代わりに借りて済ませようという客向けのサービスです。

わが街のレンタサイクルはおっちゃんに鍵を借りて乗るという純アナログな仕組みですが、近年ではスマホアプリを利用して所定の置き場にいけばすぐに乗れる、インターネットを介した自転車のシェアサービスも増えてきています。渋滞の解消や観光需要の掘り起しを図りたい自治体の後押しもあり日本でも普及が進みつつあります。


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お隣の国、中国では2015年頃から自転車シェアリングサービスが急速に広がり、2016年時点で2000万人を超える(第一生命経済研究所 LIFE DESIGN REPORT 2017.7より)勢いにあります。それに対して日本では駐輪場の確保などにまだ課題があり、本格的な普及はこれからとみられています。

メルカリが福岡で開始する自転車シェアリングサービス「メルチャリ」では、運営にメルカリの利用者を巻き込むことが特徴で、ユーザが乗り捨てられた自転車を所定の位置に戻すなどした場合にポイントが付与されます。将来的にはユーザに駐輪場の提供も求めることも検討されており、この仕組みがうまくいけば、日本においても自転車シェアリングサービスの普及が急速に進むかもしれません。

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プログラムなどの世界では、ソースコードを公開してだれでも自由に開発に参加できるオープンイノベーションが進んできました。「メルチャリ」のサービス運営方法はこれに似た仕組みであり、リアルの世界でも一般市民の参加により社会にイノベーションを起こすことになるかもしれません。

日本経済新聞 2月14日(水)付 朝刊より
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO26869790T10C18A2TJ2000/