最近飼い主のマナー違反が目立つのか、近所の公園の木に写真のような張り紙がくくりつけられていました。ペットは生活に癒しを与えてくれますが、相手は生き物、周りに迷惑をかけないように飼い主が配慮しなければならないのは当然のことです。
しかし、そんな心配もする必要がないのがペットロボットの先駆けであるソニーのアイボ(AIBO)。19日から予約販売が開始されたそうですが、ユニークなのがその料金体系。AIBO本体は198,000円ですが、その後も毎月2,980円が課金されます。新型AIBOにはWiFiを通じてネットに接続する機能があり、都度データをダウンロードして「成長」するための費用です。
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このように毎月定額の費用を徴収するビジネスモデルを「サブスクリプションモデル」と呼びます。クラウドを利用したソフトウェアなどで広がりましたが、最近ではカーシェアや洋服のレンタルなど実物を伴うものも増えてきています。
「サブスクリプションモデル」は企業にとって売上を安定させることができ、固定費をカバーすることで利益の確保が容易になるメリットがあります。しかし、モノを作って売ってナンボのメーカーにとってはなかなか参入しづらいビジネスモデルでもあります。
このAIBOの「サブスクリプションモデル」では、モノをインターネットに接続するいわゆるIoT技術によって都度バージョンアップがなされるという付加価値を付けることによって定額課金を理由づけることに成功した、貴重なメーカーによるサブスクリプションモデルと言えます。
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この月々2,980円という価格、犬を飼っている人に聞くと「エサ代」だと思えば安いものなのだそうで。もし、本物の犬を躾ける自信がない人にとっては、エサに加えて躾けまでしてくれるこのモデルはお得かもしれません。
日本経済新聞 7月19日(木)付 朝刊より
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO33104350Y8A710C1TJ1000/