仙台の一番町という商店街に大きなお茶屋さんがあり、1年前の正月に行った時の初売りでにぎわっていたのを思い出しました。この7月に仙台市を訪れたときも健在で元気に商売をしておられました。仙台の人たちは意外とお茶が好きなのかもしれません。
京都も「宇治茶」などでお茶は有名ですが、2017年は京都府全体活性化の一環で宇治市、城陽市など府南部の山城地域を中心に「お茶の京都博」を開催中だそうです。これらの地域は最高級の多種多様なお茶を作りつづけて喫茶文化の展開を、生産、製茶の面から支えてきました。
しかしながら、食文化の変化により日本人でもゆっくりとお茶を入れて楽しむという機会が減ってきており、こうしたイベントを開催することによりお茶の魅力を再認識してもらう必要に迫られているといえます。
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総務省による家計調査(二人以上の世帯) 品目別都道府県庁所在市および政令指定都市ランキング(2014~2016年平均)によると、お抹茶や茶道のイメージの強い京都市では、実は緑茶の消費は、量においては7位(1,140g)でありながら、金額では22位(4,334円)と1位の静岡市(10,436円)からは大きく水をあけられています。
一方、コーヒーの消費を見ると量においては1位(3,398g)、金額においても2位(7,962円)となっており、京都人は緑茶よりもむしろコーヒーをよく飲み、お金もかけているという結果になっています。
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京都では、「喫茶文化」そのものは残っているものの、それは「緑茶」ではなく「コーヒー」に取って代わられていることが窺われます。「お茶の京都」と呼ばれるようになるためには、消費の面でも「緑茶」による「喫茶文化」を支えられるようにならなければならないようです。
日本経済新聞近畿版 7月20日(木)付 「京都経済特集」より