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よく中核都市や地方都市の商業施設に行くと上層階にゲームセンターやティーネイジャー向けのサブカルチャーショップがあります。京都駅前のアバンティも例外ではなく、4階は結構コアなアニメグッズショップやクレーンゲームなどで占められています。ゲームセンターでは、アルバイト店員がアニメキャラにコスプレしていて「そこまでやるか」という力の入れようです。

しかし今や、お堅いイメージの市役所職員までがコスプレをする時代に突入したようです。

北九州市では、市の観光PRのために、地元発祥のバナナのたたき売りにちなんだ「バナナ姫ルナ」というキャラクターを生み出し、市観光課の井上純子さんがコスプレをして市のイベントや、出張PRを行っているそうです。無理やりやらされているのかと思いきや、当人はプライベートで、市のコスプレコンテストで優勝するほどの実力者。やりがいを持ちながら仕事をできているようです。

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体をはったこのPRは、幾度となく新聞にも取り上げられ「コスプレ」で売り出しはじめた北九州の知名度を上げることに一役買っているようです。このPR企画が提案されたのは昨年の6月。井上さんあっての企画であったといえます。

北九州市では、大学卒業後入職してだいたい3年おきに人事異動が行われるそうで、その目的は職員の①全体の奉仕者の視点を養う②ゼネラリストに必要な力を身に着ける③職員の適性を発掘し強化することにあるそうで、井上さんはまさに観光課に着任して適性を発掘されたといえます。

また活発な人事異動は、組織の活性化や職場風土の刷新に帰するといわれており、やはり人の入れ替わりの多さがこうした思い切った企画を生み出す活力ともなっていたのでしょう。

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いつもと同じメンバーで仕事をし続けていれば、知らず知らずに阿吽の呼吸になり、スムーズに仕事が進むこともあるでしょう。けれども、ときには人が入れ替わった方が、組織にも人にも新たな可能性が見いだされ活性化が図られるようです。

ちなみにずっと気になっていたと思いますが、写真はん十年まえの若かりし私の写真。あやしいミュージシャンに扮してバイトの先輩にドッキリを仕掛けたのですが、このときに私も変装の楽しさを知ってしまいました。

朝日新聞 1月25日(水)付 より
http://www.asahi.com/articles/ASK1K61VJK1KPTIL03L.html